禅宗として有名な『臨済宗』の仏壇配置です。

達磨さんで有名な達磨大師を宗祖とする仏教の宗派です。

仏教の中でも禅宗と呼ばれる宗派です。禅問答が有名ですね。

「禅宗とは何ぞや?」「黄檗宗との関わりは?」など、話題が多い宗派ですが、それはまた別の機会として、今回は仏壇内の仏具の配置についてです。

妙心寺の紅葉の写真
写真:「京都フリー写真素材」よりhttp://photo53.com/ 

臨済宗の仏壇内配置

臨済宗の仏壇内仏具配置図

臨済宗は分派が非常に多いです。14派あります。

そのため、主に脇侍がそれぞれの派によって異なり、並べ方の種類が多くなっています。

本尊

本尊は釈迦牟尼仏(しゃかむにぶ〈ぷ〉つ)が基本です。

ただし、縁を重んじる傾向にあり、薬師如来などを祀る場合もあるようです。

脇侍

ここが頭がいたいところです。

基本形は上図の右に「達磨大師」、左に「観世音菩薩」になりますが、各派それぞれ異なるので、菩提寺に順ずるのが間違いないです。

困った時は、右に「達磨大師」、左に「開山の大師(下記参照)」を祀りましょう。ちなみに、妙心寺派のみ違っていて、右に「無相大師」、左が「花園法皇」となります。

さらに混乱させてしまうことになりますが、右に「文殊菩薩」、左に「普賢菩薩」という場合もあります。

申し訳ありませんが、正直お手上げです。菩提寺の住職にお任せすることにします。

臨済宗各派の開山

各派 開山
妙心寺派 無相大師
建長寺派 大覚禅師
円覚寺派 仏光国師
南禅寺派 大明国師
方広寺派 円明大師
永源寺派 正燈国師
仏通寺派 大通禅師
東福寺派 聖一国師
相国寺派 夢窓国師
建仁寺派 栄西禅師
天竜寺派 夢窓国師
向嶽寺派 大円禅師
大徳寺派 大灯国師
国泰寺派 聖光国師

このように、臨済宗は各派それぞれに違いがあり、定型を持ちません。

派が違っても基本が同じとなる浄土真宗とは違いますね。

ここからさらに、菩提寺によってまた異なる考えがプラスされるので、菩提寺に確認してから仏具屋さんに向かいましょう。

それでもわからない時(まれに住職もわからない時があります)は、妙心寺派は右に「無相大師」左に「花園法皇」、それ以外の場合は、右に「達磨大師」、左に「開山」を祀りましょう。