ここでは、葬儀の準備〜通夜〜葬儀における、搬送や祭壇、ホール代などのいわゆる「葬儀本体費用」と「施設利用料」について解説します。

「葬儀本体費用」とは、主に葬儀社に支払う金額のことです。

「施設利用料」とは、ホール利用料や火葬場利用料のことです。

葬儀費用全体の7割程度がこれらに該当します。

それぞれについて、流れに合わせて一覧にしておきます。60名から100名程度の葬儀を想定してあります。

ちなみにこれらは、主に仏式および神道についての説明になります。

費用

死亡〜納棺まで

病院で死亡が確認されて、ご自宅への搬送。その後の納棺までに必要なものです。

項目 説明 費用(参考)
スタッフ  運転手、案内スタッフ  (下記も含め)

100,000円

寝台車 病院からご自宅(ホールの霊安室)までの搬送費用  20,000円
枕飾り 【仏式】

台(経机)、白い布、香炉、鈴、燭台、水、茶碗、箸、花瓶、団子、花、線香、蝋燭

【神道・神式】

八足机、三方、花瓶、榊、水、洗米、塩、神酒

 10,000円

(レンタル)

ドライアイス 遺体の防腐のために必要です。通常、3〜5日の保存で10kg〜15kg程度必要になります。夏場や長期の保存には20kg以上必要になる場合もあります。  30,000円
仏衣・浄衣 ご遺体に着せるお着物です。死装束とも言われます。

【仏式】

天冠(頭につける三角の布)、数珠、面布、手甲、脚絆、足袋、草履、着物、帯、頭陀袋(六文銭を入れる袋)、六文銭(最近は印刷された紙を使用)、杖

【神道】

着物、袴、扇子、旅、烏帽子(男性のみ)

 20,000円
棺・棺桶 納棺から火葬まで使用します。  100,000円
※安置室・霊安室使用料 ご自宅での安置ができない場合、式場の安置室を使用します。その際には、安置室の利用料が発生します。  15,000円
※エンバーミング・湯灌 ご遺族の希望や宗教上の理由で行うことがあります。(オプション)  80,000円

通夜

項目 説明 費用(概算・相場)
 スタッフ  案内スタッフ、司会者、駐車場整理  上記に含む
 祭壇  業者やグレードによって大幅な違いがあります。  200,000円
 お花  祭壇に飾るお花 100,000円
 位牌  儀式用の仮位牌  5,000円
 遺影  額装、写真加工費用、印刷費用  15,000円
 供物  ご自分で準備した場合は不要ですが、宗派によっては決まったものがあるので、葬儀社さんに用意してもらうことになることも多いです。  30,000円
 式場(ホール)使用料  公営と私営、また地域によって金額に大きな違いがあります。  150,000円
 案内看板  交通案内用の立て札、会場外に設置する立て札など  会場利用料に含む
 受付用具  テーブル、記帳、ペン、案内札 ※専用ホールでの式の場合はテーブル等の準備が不要な場合がほとんどです。 会場利用料に含む
 お焼香セット  台、香炉、香 ※参列者の数によって複数台用意することもあります。  炭・お香代として

10,000円

 香典返し  返礼品。風習によって全員には配らない場合もあります。  300,000円
 ※メモリアルコーナー  故人の写真や思い出の品を飾るスペースを作れます。 オプション

通夜振舞い

項目 説明 費用(概算・相場)
料理 人数の予測がつきづらい場合は、大皿料理で対応することもあります。 200,000円
飲料 アルコール飲料、ソフトドリンク

葬儀・告別式

※基本的にはお通夜で使った道具と同じです。

お別れの儀

項目 説明 費用(概算・相場)
お花 棺に入れるお花です。祭壇に使ったお花を切って使う場合もあります。また、宗派によってお花以外のものを入れる場合は別途費用が発生します。  20,000円

出棺〜火葬まで

項目 説明 費用(概算・相場)
スタッフ 案内スタッフ、運転手 上記に含む
霊柩車 出棺から火葬場まで 20,000円
骨壷 火葬後の骨を収める 15,000円
火葬場使用料 葬儀社の見積もりには含まれないケースが多いですのでご注意ください。また、費用は自治体により異なりますし、民営・公営でも大きな差があります。 40,000円

(待合室利用料含む)

送迎バス 遺族以外の方を送迎するために使用します。火葬場内の式場で葬儀を行った場合は不要です。 40,000円

忌中払い〜納骨前まで

項目 説明 費用(概算・相場)
料理 人数の予測がつきづらい場合は、大皿料理で対応することもあります。 150,000円
飲料 アルコール飲料、ソフトドリンク
後飾り 台、白い布、香炉、鈴、花瓶、花、線香

骨壷に納められた遺骨を置くために設置するものです。

※風習によっては、自宅へ戻らず、そのまま納骨する場合もあります。その際は必要ありません。

 10,000円

まとめ

通常の場合は、これだけ多くの物や人が、葬儀には準備、使用されます。

特に大きな金額が必要になる祭壇、返礼品(香典返し)、料理、棺はしっかりチェックしましょう。

昨今では、ほとんどの場合がパック料金となっていますが、オプション選択の際やプラン検討の際に参考にしてください。